粗忽者
副代表の中島です。
タイトルの粗忽者(そこつもの)とは、「そそっかしい人」(広辞苑)という意味です。落語には、粗忽者が欠かせません。古典落語にも、粗忽長屋、粗忽の使者、粗忽の釘……と有名な噺がどっさりとございます。
あたしが、落語に愛着というか、格別な思い入れがあるのは、自分と同じそそっかしい人間があまた登場するからです。
年中、オッチョコチョイをやらかしては、おさわがせをして周囲に迷惑をおかけしています。法人代表に負けていません。
今日も、夜行で愛媛に出かけるので、駅前の有料駐車場にマイカーを置き、汽車の切符を買いにびゅうに寄ったのですが、商品を受け取ってから、駐車券が無いことに気づきアタフタ。青ざめた顔でパタパタと一人ボティチェックをしたのです。吉本新喜劇の島木譲二さんのようでした。
結局、お客さんが落ちている紙片を拾ってくれ、ひと安心。
ところが、駐車場にもどり、車にエンジンをかけ、出口まで行き、精算しようとバーの手前で駐車券を出そうとポケットに手を伸ばしたのですが、無いんですよ。これが。たった今、しっかとポケットに入れたのに……。
今度は運転席でパチパチパンチです。けっきょく出てきそうにないので仕方なく、紛失ボタンを押したところ、3000円の請求表示。まさかの大金。さらに青ざめたわたしは、車をバックさせ、エンジンを止めて、ごそごそとバックの中、財布の中など、探したのでした。
15分ほどたったでしょうか、行方不明のままです。もうダメかとあきらめかけたとき、ふと後部座席に目をやると、それはあったのです。どひゃー、なんで、おまえいつのまに移動しているんや。
こんなハプニングが一日おきであります。落語はわたしの人生です。