NPO法人ニュース 中島福代表コラム
年に4回法人ニュースに中島副代表のコラムを掲載しています。ブログでもご紹介します。
【学生が商店街で学ぶ意味】
先日も加茂にある商店街の納涼祭ビアガーデンに、中島ゼミの学生がスタッフとして参加したけれど、
そんな活動をかれこれ10年以上も続けている。そこで、学生は地元の人たちと交わり、露店で飲食物を売り、
経験値を高めている。そこで一緒に汗を流すのは、地元でお店を営む人たち。いわば、商人(あきんど)だ。
彼・彼女らは、仕事柄、物腰柔らかく、腰が低く、人当たりがよい。そんな、おとなたちと関わることで、
サービス精神やもてなしの心を学んでほしいという思いがある。こうしたことは、教室では絶対に学べない。よく、アタマで覚えたことは忘れやすいが、身体で覚えたことは忘れにくいという。
生ビールを注ぐときに意識する黄金比は、お客に対する思いやりなのだ。
こう書くとお叱りを受けるかもしれないけど、職種によっては、自意識が高い割には他者意識が低く、
尊大な振る舞い鼻についたり、また、気配り、心配りの苦手な人がいたりする。
こういう人は、若者たちのキャリアモデルにはふさわしいとは言えない。その点、商人さんは、
「情け」の伝え方が上手なのだ。スマホ世代で、希薄な人間関係を生きている大学生に、身に付けてほしいのは、「いつも、ありがとうございます」
「これからもよろしくお願いします」といった言葉を惜しまない、人に対して謙虚な姿勢と態度である。
どんな仕事に就いても人当たりの良さは社会に出ても役に立つ。思いを態度にあらわす。
なので、あたしは、センセだけど学生を教えずに、地域に送り出すのです。あたしのビールの注ぎ方はいつまでもヘタである。とほほ。